いまさら聞けない会計実務シリーズ【減損会計 Part2】


固定資産の減損会計(以下、減損会計)について2回目の投稿です。

減損会計Part1は、まず基本的な内容について解説してまいりました。
今回は、「2、手続きの流れ(いつのタイミングで何を準備し、どういった検討を行うのか)」について説明してまいります。

2、手続きの流れ

減損会計のポイントは概ね下記の4ステップに分類されます。

(1)資産のグルーピング

(2)減損の兆候把握

(3)減損損失の認識の判定

(4)減損損失の測定

 固定資産の減損会計の特徴としては、固定資産の保有状況に応じて共有資産、のれん、遊休資産等の各論に発展するところにあります。
まずは、総論を分かりやすくお伝えするために資産グループ2つと共有資産から構成される事業を想定し、その後各論について説明してまいります。

 それぞれのステップの検討頻度、タイムミングについては会計基準上の規定はありません。

(1)資産のグルーピングは頻繁に変更すべき性質の項目ではないので、新規事業への参入や管理会計区分の変更等、事業や組織に関する大きな変更がなされた際に検討されることになります。
(2)減損の兆候把握〜(4)減損損失の測定に関して会計基準等に定めはありません。
(2)減損の兆候把握、(3)減損損失の認識の判定が減損を計上するかどうかを判定するプロセスであることを考えると(2)減損の兆候把握の検討を予算策定時または第1四半期の決算前のタイミングで年に1回だけ行い、その後は(ⅲ)経営環境の悪化に係る兆候の把握 (ⅳ)使用方法・範囲の変更に係る兆候の把握(減損の兆候把握の内容については、次回以降で解説)といった定性的情報のみを毎四半期毎に検討し、該当があった場合に(3)減損損失の認識以下の検討を行うという実務的な対応が一般的と思われます。

 以上、減損会計の手続の流れと準備すべき項目(資料)を記載すると下記のようになります。

 

 

予算編成時点

月次決算

四半期決算

期末

(1)資産のグルーピング

※事業や組織に関する大きな変更がなされた際 (2)以下の検討(資料作成)も行う

(2)減損の兆候把握

(ⅰ)市場価格(ⅱ)営業損益及びキャッシュフロー(ⅲ)経営環境の悪化に係る兆候の把握(ⅳ) 使用方法・範囲の変更に係る兆候の把握 全て検討

-(通常は省略する)

(ⅲ)経営環境の悪化に係る兆候の把握(ⅳ) 使用方法・範囲の変更に係る兆候の把握

を再検討

(3)減損損失の認識の判定

(2)減損の兆候把握で該当項目があった資産または資産グループについて検討

(4)減損損失の測定

(3)減損損失の認識の判定で該当した資産または資産グループについて検討

 
次回からは、いよいよ各ステップでやるべきことの解説に入っていきますね。

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