いまさら聞けない会計実務シリーズ【減損会計 Part8】

固定資産の減損会計(以下、減損会計)について8回目の投稿です。

前回までに、減損会計のポイントの下記4ステップのうち「3、減損損失の認識の判定」までを解説しました。

今回は「4、減損損失の測定」について解説します。

1、資産のグルーピング

2、減損の兆候把握

3、減損損失の認識の判定

4、減損損失の測定

 

4、減損損失の測定

(1)基本的な考え方

減損損失の認識の判定によって減損損失を認識すると判定された資産グループについては、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として当期の損失とします

・回収可能価額=資産グループの正味売却価額、使用価値のいずれか高い方
・正味売却価額=時価から処分費用見込額を控除した価額
・使用価値=資産グループの継続的使用と使用後の処分によって生ずると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値

と定義されます。


(2)正味売却価額

減損会計基準の適用指針上、正味売却価額の構成要素についてそれぞれ定義がありますが多様な算出方法があります。
実務上は不動産における不動産鑑定価額等客観的な時価がある資産について算出されます。

(3)使用価値

 現在価値を求める際の割引率として資産グループに係る将来キャッシュ・フローがその見積値から乖離するリスクを考慮する必要があり、

(a)将来キャッシュ・フローの見積りに反映させる方法

(b)割引率に反映させる方法

の2通りが考えられます。

通常、(b)割引率に反映させる方法を採用し、「2、減損損失認識の判定」で算出した将来キャッシュ・フローをそのまま用います。

したがって、使用価値は「2、減損損失認識の判定」で算定された将来キャッシュ・フローを一定の割引率で割引計算したものとして同時に算定されます。


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(4)減損損失の測定

(2)で算出した正味売却価額と(3)で算出した使用価値、資産グループの帳簿価額を用いて減損損失を算定します。

減損損失 = 資産グループの帳簿価額-回収可能価額(正味売却価額、使用価値のいずれか高い方)



次回は減損損失の配分方法と仕訳について解説します。


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