いまさら聞けない会計実務シリーズ【減損会計 Part9】

固定資産の減損会計(以下、減損会計)について9回目の投稿です。

前回までに、減損会計のポイントの下記4ステップについて解説してまいりました。

1、資産のグルーピング

2、減損の兆候把握

3、減損損失の認識の判定

4、減損損失の測定

今回は減損損失の配分方法と仕訳について解説します。

 

5、減損損失の配分方法と仕訳

前回までに解説した「減損損失の測定」というステップにより資産グループ全体の減損損失が算定されることになります。

これを仕訳に反映させるためには、資産グループを構成する勘定科目ごと、減価償却計算を行うためには減価償却台帳により管理されている資産ごとに減損損失を割り付ける必要があります。

この手続きを「減損損失の配分」と呼びます。

減損損失の配分の方法として、会計基準の適用指針上

(ⅰ)帳簿価額に基づいて比例配分する方法

(ⅱ)各構成資産の時価を考慮した配分等合理的であると認められる方法

が例示されております。

ふたつの例示のうち、より簡便な(ⅰ)帳簿価額に基づいて比例配分する方法の例を下記に挙げておきます。 

(前提条件)

単位:千円

 

帳簿価額

減損損失

土地

1,000

1,743

建物

2,000

機械装置

1,000

その他

500

合計

4,500

1,743

 

(配分計算)

土地:減損額合計1,743×土地1,000/(土地1,000+建物2,000+機械装置1,000+その他500)=387

建物:減損額合計1,743×建物2,000/(土地1,000+建物2,000+機械装置1,000+その他500)=775

機械装置:減損額合計1,743×機械装置1,000/(土地1,000+建物2,000+機械装置1,000+その他500)=387

その他:減損額合計1,743×その他500/(土地1,000+建物2,000+機械装置1,000+その他500)=194


(仕訳)

ここまでの配分計算を仕訳で表現すると下記のとおりです。
単純化のため、減損損失の相手勘定として資産科目を直接減額し、税効果は考慮しないものと仮定します。

 

 

 

単位:千円

(借)

減損損失

1,743

(貸)

土地

387

 

 

 

建物

775

 

 

 

機械装置

387

 

 

 

その他

194

 

今回までで減損会計の基本的な流れの解説は終わります。

次回は、基本論的の中でも各論的な項目(共用資産、のれん、遊休資産)の取扱いについて簡単に解説します。


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