いまさら聞けない会計実務シリーズ【資産除去債務 Part2】

資産除去債務の2回目の解説です。

下記の流れで解説をしていまして、今回は「2、手続きの流れ」について解説致します。

1、基本的な解説(いわゆる入門書に記載される各会計基準の基本的な内容)
2、手続きの流れ(いつのタイミングで何を準備し、どういった検討を行うのか)
3、それぞれの手続の解説

2、手続きの流れ

資産除去債務のポイントは概ね下記の3ステップに分類されます。

(1)対象科目・対象債務の抽出

(2)資産除去費用の見積り

(3)資産除去債務算定シートの作成

 資産除去債務の特徴としては、新たな設備の導入時、新たな法律や契約の制定・締結・変更等の新たな事象が生じない限り、当初設定した計算シートどおりの会計処理が行われる点にあります。すなわち、当初の資産除去に関する対象科目・対象債務の抽出を漏れなく正確に行うことが重要となります。

(1)対象科目・対象債務の抽出は重要ですが、会計処理上のテクニカルな項目の解説を行う本メールマガジンでは実務対応の詳細は省力します。
前回紹介した対象となる有形固定資産項目のそれぞれについて(多くは有形固定資産が構成する使用目的ごとに)、除却・解体時に「法令や契約、法律上の義務に準ずるものによって」原状回復や環境対策の義務、これに対応する債務の内容を把握することになります。

(1)で抽出された固定資産除却に係る義務に応じた(2)資産除却費用を見積もり、(3)会計テクニカルな計算シートを作成することにより会計処理のためのデータ(資料)を揃えます。

以上、資産除去の手続の流れと準備すべき項目(資料)を記載すると下記のようになります。

 

予算編成時点

月次決算

四半期決算

期末

(1)対象科目・対象債務の抽出

新たな設備の導入時、新たな法律や契約の制定・締結・変更等の資産除去費用に係る変更がある場合

(2)資産除去費用の見積り

同上

(3)資産除去債務算定シートの作成

同上

 上表どおり、決算スケジュールの中で特定の時期に行う業務があるわけではなく、資産除去債務の金額に変更を生じうる事象が生じた時点で随時行われる会計事象であることがお分かりになるかと存じます。

次回からは、いよいよ各ステップでやるべきことの解説に入っていきます(「(1)ついては対象科目・対象債務の抽出」については詳細な説明はいたしません。

不動産賃貸契約に係る現状回復義務を除き、会社の属する業種・業態・保有資産の内容によって大きく異なってくるところかと思料します)。


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