CFOメールマガジン No.15

◆新規上場会社の内部監査の現状について◆

 上場規制緩和後の新規上場会社の内部監査の状況について、新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)の記載事項の調査を実施しました。
その中で、内部監査については、以下のパターンが見られました。

① 内部監査室 専任者あり
② 内部監査担当者 兼任 管理部間で相互牽制
③ 内部監査担当者 兼任 管理部と業務部で相互牽制
④ 内部監査担当者 内部統制委員会の並存
⑤ 内部監査  外部機関へアウトソーシング

↓参照日経記事
■内部統制報告書、監査を3年免除 改正金融商品取引法が成立
2014/5/23
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGC2301Q_T20C14A5EE8000/

 以下で、上記②から⑤の事例につき、参考会社の該当箇所を抜粋しました。内部監査については、多様性が出てきたことがわかります。今後、会社の業種・規模・社歴などによって、会社独自の内部統制の仕組みが構築されていくことだろうと思います。


◆②内部監査担当者の兼任かつ管理部間の相互牽制事例◆

■㈱ALBERT
H27.2.19上場(マザーズ)
直前期:第9期
売上高647百万円
経常利益53百万円
従業員数30名

(内部監査及び監査役監査の状況)
 当社は、会社規模が小さく、担当人員に限りがあることから、独立した内部監査室は設けておりませんが、代表取締役社長の命を受けた経営管理部長が内部監査人として、自己の属する部門を除く当社全体を継続的に監査しております。一方、経営管理部が内部監査を受けるときは代表取締役社長が指名した経営企画部長が経営管理部の監査を実施し、相互に牽制する体制をとっております。

◆③内部監査担当者の兼任かつ管理部と業務部の相互牽制事例◆

■㈱STUDIOUS
H27.9.2上場(マザーズ)
直前期:第7期
売上高4,470百万円
経常利益626百万円
従業員数68名

(内部監査及び監査役監査の状況)
イ.内部監査
当社は、未だ少人数による組織体制であるため、独立した内部監査専任部署は設けておりませんが、内部監査に関する基本事項を内部監査規程に定め、内部監査担当者は監査役及び会計監査人との連携のもと、内部統制の状況等について意見交換を行いながら監査を実施しております。具体的には、部門相互監査を行うため、管理部の責任者が兼務する内部監査責任者が、自己の属する部門を除く当社全体をカバーする業務監査を実施し、代表取締役が任命する管理部門以外に所属する内部監査担当者が管理部の業務監査を実施し、必要に応じて改善を促し、フォローアップを行うことにより内部統制の維持改善を図っております。

 

◆④内部監査担当者と内部統制委員会が並存する事例◆

■㈱アクアライン
H27.8.31上場(マザーズ)
直前期:第20期
売上高3,302百万円
経常利益178百万円
従業員数225名

(内部統制委員会)
 当社はガバナンス体制の強化を推進するため、代表取締役を委員長とする内部統制委員会を設置し、委員長以下10名を配置しております。委員会は、原則として毎月1回開催し、財務報告の信頼性、資産の保全、法令遵守、業務の有効性・効率性、リスクマネジメント、情報セキュリティ及びIT統制に関して協議を行い、委員会メンバーを通して当社の全社的な内部統制の評価・向上に取り組んでおります。

■㈱スマートバリュー
H27.6.16上場(JASDAQ)
直前期:第67期
売上高6,370百万円
経常利益149百万円
従業員数233名

(内部統制委員会)
 内部統制委員会は、取締役(常勤)、すべてのDivision Manager、管理部門のグループリーダー、内部監査担当で構成され、毎月1回、及び適宜必要に応じて開催しております。
代表取締役を委員長として、内部統制システムの構築・維持・向上を推進しております。また、社内のリスク評価を行い、リスクの最適化を図るとともに、コンプライアンス遵守についての討議を実施しております。また、常勤監査役がオブザーバーとして参加しております。

◆⑤内部監査を外部機関へアウトソーシング事例◆

■㈱アイリッジ
H27.7.16上場(マザーズ)
直前期:第6期
売上高478百万円
経常利益27百万円
従業員数24名

(内部監査及び監査役監査の状況)
 内部監査につきましては、会社規模、客観性の担保や効率性等を勘案し、独立した内部監査部門を設けず、当社と利害関係のない外部機関へアウトソーシングしております。なお、実効性の高い内部監査を実施するため、内部監査計画の策定から実施結果の報告や改善状況の確認等において、社長が主体的に関与しております。
監査役監査につきましては、監査役監査計画に定められた内容に基づき、各監査役は定められた業務分担に従って監査を行い、原則として毎月1回開催される監査役会において情報共有を行っております。
また、監査役、会計監査人及び内部監査担当者2名(アウトソーシング先)は、監査の実効性を高めるため、それぞれの監査計画や監査結果の共有、業務の改善に向けた具体的な協議を行う等、定期的に意見交換を行い、三者間で連携を図っております。

■ジグソー㈱
H27.4.28上場(マザーズ)
直前期:第14期
売上高505百万円
経常利益61百万円
従業員数45名

(内部監査)
 当社では、内部監査の担当部署を経営管理ユニットとし、内部監査責任者は経営管理ユニット担当取締役としております。監査業務については、外部にアウトソーシングしており、原則として内部監査責任者から指名を受けた外部の監査担当者1名(公認会計士資格保有者)が当社の業務執行状況等を監査しております。
 経営管理ユニット以外の監査結果につきましては、内部監査責任者より代表取締役社長に報告しておりますが、経営管理ユニットの監査については、監査の客観性・適正性を確保する観点から、外部の監査担当者より、直接代表取締役社長に報告しております。
 なお、業務上必要あるときは、代表取締役社長の承認により別に指名された者(内部監査を実施するにあたり適切な能力を保持する社外の者も含む)を内部監査担当者とすることができるものとしております。

 

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